造園屋のIT関連独り言

PC、モバイル、IT機器等について綴ります

Nexus7(2013,Wi-Fi)のマルチウィンドウを試してみた

Nexus7でマルチウィンドウが使えるという事で試してみました。すっかりNexus7はおもちゃと化してます(^^;

root化してもいいんですが、今回はroot化無しで行ってみます。まずはおおまかな手順を。

1.マルチウィンドウはAndroid6.0で実装された機能です。先日Android5.1.1にグレードダウンさせたので、これを再度Android6へアップデート

2.カスタムリカバリTWRPを導入するために、ブートローダーをアンロックする

3.カスタムリカバリTWRPを導入

4.マルチウィンドウを有効化するために

5.マルチウィンドウの有効化

では、それぞれ詳細に進めていきましょう。

1.Android6.0へのアップデート

OTAアップデートが降ってきてるので、単純に実行するだけです。再起動がかかって自動でアップデートされます。既にAndroid6.0以上にアップデート済みの場合、この工程は不要です。

2.ブートローダーアンロック

今回カスタムリカバリTWRPを導入するために必要です。今後root化を予定している方であれば必須ですのでこの際、ちゃちゃっとやっちゃいましょう。

ブートローダーのアンロックによって、メーカーの補償は一切きかなくなります。
また、作業中にデータが消えたり、Nexus7が起動しなくなってしまったとしても、当方では一切責任は負えません。全て自己責任で作業を行ってください。

新型Nexus7(2013)のブートローダーをアンロックすると、完全初期化されます。
内蔵ストレージ内のデータも全て消去されるので、必要なデータ等は必ず事前にバックアップをしておきます。

2-1.Nexus7のUSBデバッグをONにしてPCに接続する。USBデバッグは、開発者向けオプションを表示させて設定してください。

2-2.fastbootコマンドを使うために、http://www.androidfilehost.com/?fid=9390355257214632011 からplatform-tools.zipをダウンロードして、PC内に解凍しておきます。既にfastbootコマンドが使える状態であればこの工程は不要です。

2-3. 2-2.で準備したplatform-toolsフォルダ内で、Shiftキーを押しながら右クリックし、”コマンドウィンドウをここで開く” をクリックします。

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2-4. コマンドプロンプトが開くので、「adb reboot bootloader」と入力してenterキーを押す。

2-5. Nexus7が再起動してブートローダーが起動します。Androidのマスコットであるドロイドくんが倒れて、お腹の蓋が開いた状態になっていればOKです。

2-6. コマンドプロンプトに戻って、「fastboot oem unlock」と入力してenterキーを押す。

2-7. Nexus7の画面で、ブートローダーをアンロックするか”英語”で尋ねてくるので、ボリュームボタンで「Yes」を選択して、電源ボタンを押して確定します。
(Yes Unlock bootloader (may void warranty) を選択して電源ボタンで確定)

2-8. コマンドプロンプトに、「Unlocking bootloader done!」と表示されれば成功です。

Nexus7が再起動されるのでしばらく待ちます。起動時の画面下の鍵マークが開いていれば、ブートローダーアンロック成功しています。

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3.カスタムリカバリTWRPを導入

TWRPを導入すると、Nexus7の現在の状態を丸ごと(アプリも含め)バックアップしたり復元出来るようになります。何かやらかした時に、すぐに復元できるというのは安心ですよね。Googleアカウントでアプリ情報は保存されてますが、すべてをインストールし直す手間と時間を考えると、TWRPの導入によりかなりな時間短縮が図れます。

3-1. Nexus7のブートローダーを起動して、PCと接続します。
ブートローダーの起動方法は、電源ボタンとボリュームダウンボタンを同時に長押しすることで起動します。もしくは、2の工程で行った、コマンドプロンプトから「adb reboot bootloader」と入力してもOKです。お腹の蓋が開いたドロイドくんが画面に表示されればOKです。

3-2. TWRPのイメージファイルをダウンロードします。
TWRP for Asus Nexus 7 2013 Wi-FiのDownload Links: Primary (Recommended) をクリックし、最新ファイルをダウンロードします。私がダウンロードしたのは、twrp-2.8.7.0-flo.img: 8.7Mのファイルでした。 ダウンロードしたファイルは、分かりやすい場所に保存しておいてください。platform-toolsフォルダに移動させておくのが分かりやすいと思います。

3-3. TWRP導入
2-3.の工程で行ったのと同様、platform-toolsフォルダ内で、Shiftキーを押しながら右クリックし、”コマンドウィンドウをここで開く” をクリックします。

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3-4. コマンドプロンプトが起動したら、「fastboot flash recovery」と入力し、更に半角スペースを1つ入力しておきます。

3-5. 3-2.でダウンロードしたtwrp-2.8.7.0-flo.img ファイルを、コマンドプロンプト内にドラッグ&ドロップで持っていきます。

3-6. コマンドプロンプトで、
fastboot flash recovery D:\platform-tools\twrp-2.8.7.0-flo.img
のように、imgファイルの保存先がフルパスで表示されている事を確認したら、enterキーを押します。

3-7. コマンドプロンプトに、「finished total time:  0.546s」のような表示がされればTWRPの導入完了です。思ったより簡単ですね。

3-8. TWRP起動確認
ブートローダー起動状態(ドロイドくんが横たわっている状態)で、ボリュームボタンを何度か押して、Recovery modeにします。

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この状態で電源ボタンを押して確定します。下図のようなリカバリ画面になれば、TWRPの導入は成功しています。

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4.マルチウィンドウを有効化するために

さぁ、いよいよ最後の工程である有効化です。Nexus7の本体内にあるbuild.propというファイルを編集する必要があります。一旦このファイルをPCにコピーし、PCで編集後Nexus7へ戻すという手順をとります。このファイルをコピーするために、TWRPの導入が必要だった、という事です。
尚、root化していればこのような面倒な手順は必要なく、簡単にいじれます。

4-1. 事前準備
PCにテキストエディタが必要になります。Windows標準のメモ帳とかワードパッドとかありますが、フリーソフトのTeraPad辺りが使いやすいと思います。

4-2. 3.の工程を踏んできていれば、TWRPが起動した状態になっているはずです。もしなっていなければ、ブートローダーを起動し、Recovery modeを表示させ、TWRPを起動させてください。

4-3. TWRP画面の「Mount」をタップします。

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4-4. デフォルトでは、Systemにチェックが付いていません。ここをタップします。

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4-5. Systemにチェックが付けばOKです。これでSystemのマウントが完了です。

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4-6. では、上述したbuild.propというファイルをPCにコピーする作業に入ります。
PC側でコピーする場所を決めてください。特になければ、上述したplatform-toolsフォルダーでよいと思います。これまでと同様、platform-toolsフォルダ内で、Shiftキーを押しながら右クリックし、”コマンドウィンドウをここで開く” をクリックします。

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コマンドプロンプト画面で、「adb pull /system/build.prop」と入力してEnterを押します。build.propのコピーが完了したら、「xx KB/s (4513 bytes in △△s)」と表示されます。

4-7. build.propの編集
事前に準備しておいたテキストエディタで、build.propファイルを開きます。中身は単なるテキストファイルですので、ドラッグ&ドロップすれば編集できます。
この中の、「ro.build.type=user」 という行を検索します。16行目前後にあると思います。
この行を、「ro.build.type=userdebug」 と、後ろにスペース無しでdebugという文字を追加します。修正はこれだけです。ファイルを上書き保存してください。

4-8. ファイルの書き戻し
編集したbuild.propファイルを、Nexus7へ書き戻します。
先ほどと同じコマンドプロンプトで、「adb push build.prop /system」と入力し、Enterを押します。
「xx KB/s (4518 bytes in △△s)」 と表示されれば、正常に書き戻しが出来ています。

4-9. Nexus7の再起動
「adb reboot」でNexus7を再起動させます。

5.マルチウィンドウの有効化

ようやく有効化できる状態になったので、本体の設定を変更します。

「設定」→「開発者向けオプション」を開きます。これまで無かった「マルチウィンドウモード」という項目が表示されるので、これをONにします。有効にしますか? と聞かれるので、「有効にする」をタップします。これでようやく、マルチウィンドウモードの設定が完了です。

6.マルチウィンドウモードの使い方

アプリ履歴(画面下の□をタップ)を表示させると、アプリ毎にこれまで見られなかった四角いマークが表示されます。

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ここをタップすると、こんな画面になります。

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Nexus7より大きいサイズのものは、4分割画面が使えるようです。Nexus5は上下2分割のみのようですね。左から、上半分、下半分、左上1/4、右上1/4、左下1/4、右下1/4、シングル画面という表示になります。どの場所にアプリを表示させたいかを選びます。他の部分に表示されるアプリは選択は出来ないようです。この辺は、今後改善の余地があるのでしょう。

実際に4分割させた画面の例です。

Nexus7_multi1

画面の自動回転をONにしておくと、横向きにすると問題なく全てのアプリが横向きに表示されました。

Nexus7_multi2

まぁ、実際のところ4分割画面での使い勝手はどうかというと、さすがに7インチ程度の画面では小さすぎるかなぁという印象は否めません。2分割はそこそこ使えると思います。

2分割画面はこんな感じになります。

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なかなかの長文になりましたが、お付き合いいただき有難うございましたm(_ _)m
Nexus7ユーザーのお役に立てれば幸いです。




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